SEM-EDS (走査型電子顕微鏡)

エネルギー分散型X線分光法(EDS)は、走査型電子顕微鏡法(SEM)、透過型電子顕微鏡法(TEM)、および走査型透過電子顕微鏡法(STEM)の2つの主要な電子ビームベースの技術と組み合わせることができる化学分析法です。

SEM 試料の表面形態を高倍率で観察可能

定量分析検出感度化学結合状態破壊測定空間分解能/ビーム径深さ分解能
測長N/ANo非破壊1 nmN/A

一般的な装置概略図

一般的な装置概略図

電子線と固体の相互作用

インレンズ型FE-SEM

装置概略図

被写界深度 の高い分析

表面構造観察
ArイオンミリングによるCuの観察

ArイオンミリングによるCuの観察

広い領域での、グレイン構造の顕在化
Arイオンミリングによるバリア層の観察

Arイオンミリングによるバリア層の観察

選択エッチングによる層層構造の顕在化

微粒子膜の観察例

SEMで見ているもの、見えるもの(1) 二次電子

一般に、光学顕微鏡では見えない小さいものを見ようとした場合、次の手段として最も良く用いられるのが、ご存知の通りSEM(走査型電子顕微鏡)になるかと思います。

SEMでは、光学顕微鏡よりもかなり高い倍率で観察できるということを多くの人がご存知かと思います。今回は、このSEMで実際には何が見えているのか(何をみているのか)を2回(今回及び次回)に分けてご紹介したいと思います。
SEMの基本的な原理としては、真空中で試料に電子線を入射させ、その際に発生した二次電子を検出することにより、画像化させたもの、ということになります。そのため、SEMで見える白黒のコントラストは、そのまま二次電子線の信号の強弱を示すことになります。では、その二次電子線の強度は何で、きまるのでしょうか?
材料が同じものを見ている場合、もっとも大きく影響してくるのがその形状になります。二次電子とはその名の通り、入射電子(一次電子)により励起され発生した電子になります。試料に電子線が入射されると、その通り道で次々に二次電子が発生します。しかしながらこの二次電子は、物質中をあまり長い距離は移動できないため、試料表面近くで発生したものしか、試料から真空中、そして検出器まで進んでいけません。この二次電子の脱出深さはおおむね数nmから十数nmです。ではなぜこの二次電子が、形状により強度がかわるのでしょうか?

図1 試料形状と二次電子の発生量

図1 試料形状と二次電子の発生量

斜面の右側で発生した2次電子は、それほど長い距離を移動せずに外に脱出できるため、傾きが大きいほど多くの2次電子が脱出できることになります。ただし、逆に斜面の左側では、脱出できる2次電子は水平な場合よりもさらに少なくなります(外に脱出するまでの実質的な距離が長くなるため)。

このように、二次電子は、試料表面の形状により発生量が変わるため、結果的に試料表面の凹凸情報を反映した像を取得することができます。尚、二次電子は材料によっても発生効率は異なります。ただ、通常は試料形状の方がコントラストには大きく寄与する形となります。

SEMで見ているもの、見えるもの(2) 反射電子

試料に電子線を照射した際、色々な信号が発生します。SEMは、そのうちの二次電子線を観察する手法ですが、もう一つ、反射電子検出器により、反射電子でも像が確認できます。
照射した電子線が試料中の別の電子を叩き出したのが二次電子となります。これに対し、照射した電子が試料表面で反射されたもの(実際には後方散乱ですが)、これが反射電子となります。反射電子は試料を構成する元素により発生量が異なり、原子番号が大きいほど発生量が多くなる性質を持っているため、試料中の組成分布を確認する手法として良く使われます。このコントラスト(原子番号が大きいほど信号量が大きい)は、TEMのHAADF像:Zコントラストにとても似ています。反射電子像及び二次電子像の見え方の違いの例及び、両者の比較表をご紹介します。

二次電子像と反射電子像の比較

二次電子像(SE) 反射電子像(BSE)
情報深さ(脱出深さ) 試料表面数nm 二次電子よりかなり深い (~100nm~)
電子のエネルギー
チャージアップ 影響を受けやすい 影響を受けにくい
特徴 試料表面の表面形状に敏感 試料の組成変化に敏感
その他 表面凹凸の情報も取得可

反射電子像(BSE)と二次電子像(SE)

反射電子像(BSE)と二次電子像(SE)

上記の像は、Al中にZrが凝集した試料を、反射電子像と二次電子像で観察したものです。上の反射電子像では、Zrの凝集体が、白いコントラストで確認されています。これに対し、下の二次電子像では、Al粒子の表面形状が確認できるのがわかります。

材料試験のための当社のサービスについてもっと知りたいですか?

材料試験のニーズについては、今すぐお問い合わせください:03-5396-0531 または、以下のフォームに記入して、EAGの専門家にご連絡ください。

To enable certain features and improve your experience with us, this site stores cookies on your computer. Please click Continue to provide your authorization and permanently remove this message.

To find out more, please see our privacy policy.